法人口座開設の難易度ランキングと審査時のコツ

法人口座の難易度は銀行によって大きく異なります。会社を設立したばかりの経営者にとって、どの銀行で法人口座を開設すべきかは重要な判断です。この記事では、2025年最新の情報をもとに、法人口座開設が難しい銀行と開設しやすい銀行をそれぞれ3つずつランキング形式でご紹介します。審査基準や必要書類についても詳しく解説しますので、法人口座開設を検討している方はぜひ参考にしてください。

法人口座開設が難しい理由とは

法人口座の開設が個人口座と比べて難しい理由は、主にマネーロンダリング対策や反社会的勢力の排除が強化されているためです。2007年頃から金融機関の審査は厳格化され、現在では単に登記簿謄本があるだけでは口座開設できない場合が多くなっています。

法人口座開設が難しい銀行ランキング TOP3

第1位：三井住友銀行

三井住友銀行はメガバンクの中でも最も審査が厳しいとされています。特に創業1年未満の企業や資本金が少ない法人では、口座開設を断られるケースが多く報告されています。

• 審査期間：通常2-3週間
• 面談：必須（オンライン面談も可能）
• 最低資本金の目安：300万円以上
• 事業実績：原則として営業実績が必要

第2位：みずほ銀行

みずほ銀行も大企業向けの色彩が強く、中小企業や個人事業主からの法人化では審査通過が困難な場合があります。特に事業の将来性や代表者の経営能力を重視する傾向があります。

• 審査期間：2-4週間
• 面談：原則必須
• 事業計画書：詳細な提出が求められる
• 許認可：該当事業では必須

第3位：三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行は他のメガバンクと比較してやや審査基準が緩和されていますが、それでも創業間もない企業には厳しい審査が行われます。Web面談システムを導入するなど、利便性向上に努めています。

• 審査期間：1-3週間
• Web面談：対応可能
• 必要書類：比較的標準的
• バーチャルオフィス：原則不可

法人口座開設が簡単な銀行ランキング TOP3

第1位：GMOあおぞらネット銀行

最短即日開設が可能で、オンライン完結型の手続きが魅力です。固定電話や印鑑も不要で、バーチャルオフィスでも口座開設ができる非常に開設しやすい銀行です。

• 審査期間：最短即日
• 手続き：完全オンライン
• 固定電話：不要
• バーチャルオフィス：対応可能
• 振込手数料：他行宛166円（税込）

第2位：住信SBIネット銀行

必要書類が少なく、申し込みから開設まで最短翌営業日で完了します。利用状況に応じて振込手数料の優遇もあり、コストパフォーマンスに優れています。

• 審査期間：最短翌営業日
• 必要書類：最小限
• 月額基本料：無料
• 振込手数料優遇：あり
• ATM手数料：月15回まで無料

第3位：楽天銀行

楽天グループのサービスとの連携が充実しており、EC事業者には特におすすめです。海外送金サービスも充実しており、国際的な事業展開を考えている企業に適しています。

• 審査期間：1-2週間
• 楽天サービス連携：充実
• 海外送金：対応
• ビジネスデビットカード：発行可能
• 会計ソフト連携：多数対応

法人口座開設に必要な書類一覧

法人口座開設には以下の書類が一般的に必要です。銀行によって多少の違いはありますが、基本的な書類は共通しています。

必須書類

1. 登記簿謄本（履歴事項全部証明書）：発行後6ヶ月以内
2. 定款の写し：認証済みのもの
3. 法人印鑑証明書：発行後6ヶ月以内
4. 代表者の本人確認書類：運転免許証、マイナンバーカードなど
5. 法人印鑑：実印

追加で求められる可能性がある書類

• 事業計画書
• 売上実績がわかる資料
• 許認可証（該当業種の場合）
• 賃貸借契約書（オフィス）
• 取引先との契約書
• 会社案内・パンフレット

審査に通りやすくするための5つのコツ

1. 事業の実態を明確にアピール

具体的な事業内容を書類や面談で明確に説明できるよう準備しましょう。ウェブサイトの作成、名刺の準備、オフィスの確保など、事業の実在性を示す材料を揃えることが重要です。

2. 資本金を適切に設定

資本金1円でも法人設立は可能ですが、銀行の信用度を考慮すると最低でも100万円以上は用意しておくことをおすすめします。

3. 事業目的を絞り込む

定款の事業目的があまりに多岐にわたると、実際の事業内容が不明確と判断される可能性があります。主力事業を中心に整理しておきましょう。

4. 代表者の信用情報をクリアに

代表者個人の信用情報（クレジットカードの延滞歴など）もチェックされます。過去に金融事故がある場合は、その説明ができるよう準備しておきましょう。

5. 面談対策を入念に

面談では事業への熱意や将来性を具体的に説明できることが重要です。質問に対して明確に答えられるよう、事前に想定問答を準備しておきましょう。

法人口座開設の難易度は一般に「ネットバンク＜地銀＜メガバンク」の順です。メガバンクは大企業や将来性の高い法人、老舗の法人でないと口座開設が難しい傾向にあります。

出典：Wise – 法人口座開設を断られる理由と審査を通過するための対策

まとめ

法人口座開設の難易度は銀行によって大きく異なることがおわかりいただけたでしょうか。メガバンクは信用度が高い反面、審査が厳しく、特に創業間もない企業には不利な傾向があります。

一方、ネット銀行は手続きが簡単で、スピーディーな開設が可能です。特にGMOあおぞらネット銀行や住信SBIネット銀行は、創業直後の企業でも比較的開設しやすく、手数料も安いため、最初の法人口座としておすすめです。

どの銀行を選ぶにしても、事前の準備が成功の鍵となります。必要書類を完璧に揃え、事業の実態を明確に示せるよう準備を整えてから申し込みを行いましょう。複数の銀行に同時申し込みをすることも可能ですが、まずは開設しやすいネット銀行から始めて、事業が軌道に乗ってからメガバンクにチャレンジするという戦略も有効です。

松本瑛二

CMO

aboutha株式会社 CMO マーケティング統括を行いながら、自身の会社を2024年に立ち上げ。 "価値を正しく伝える"がモットー。 このサイトでは自身の会社立ち上げの際に法人口座の開設が大変だったことから、これから企業を立ち上げていこう、もしくは口座を新しく開設しようとお考えの方に向けてわかりやすく解説していきます。