法人口座を地方銀行に開くメリットとは？おおtやネットバンクと比較

会社を設立したら必ず必要になるのが法人口座の開設です。数ある金融機関の中でも、地方銀行での口座開設は、中小企業にとって多くのメリットがあります。メガバンクやネットバンクとは異なる特徴を持つ地方銀行について、詳しく解説していきます。

法人口座開設における銀行の種類と特徴

法人口座を開設できる金融機関は、大きく3つのタイプに分類されます。それぞれの特徴を理解することで、自社に最適な銀行選びができるようになります。

メガバンク（都市銀行）の特徴

メガバンクは全国規模で展開する大手銀行で、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などが代表的です。信用度が非常に高い反面、口座開設の審査が厳しく、設立間もない企業や小規模企業には敷居が高いのが現状です。

ネットバンク（インターネット銀行）の特徴

ネットバンクは店舗を持たずにオンラインで取引を行う銀行です。GMOあおぞらネット銀行や住信SBIネット銀行などがあり、手数料の安さと24時間対応が最大の魅力です。

地方銀行の特徴

地方銀行は特定の地域に根ざして営業している銀行で、横浜銀行、千葉銀行、静岡銀行などがあります。地域の企業との関係を重視し、個別対応に力を入れているのが特徴です。

地方銀行で法人口座を開設する5つのメリット

1. 審査通過率が高く開設しやすい

地方銀行は地域経済の発展を目的としているため、中小企業や設立間もない企業にも積極的です。メガバンクでは審査が通りにくい小規模な法人でも、地方銀行なら比較的スムーズに口座開設ができる場合が多くあります。

2. 融資相談がしやすい

地方銀行の大きなメリットの一つが、融資に関する相談のしやすさです。担当者との距離が近く、事業内容を詳しく理解してもらいやすいため、将来的な資金調達を検討している企業には特におすすめです。

3. 地域ネットワークを活用できる

地方銀行は地域の企業や団体と強固なネットワークを築いています。取引先の紹介やビジネスマッチングの機会を提供してもらえることがあり、事業拡大に大きく貢献します。

4. 個別対応が充実している

地方銀行では、企業の個別事情に応じたきめ細かなサービスを受けることができます。経営相談や事業計画のアドバイスなど、総合的なサポートを期待できるのは地方銀行ならではの特徴です。

5. 地域での信用度向上につながる

地域に根ざした地方銀行との取引は、地元での信用度向上に直結します。特に地域密着型の事業を展開している企業にとっては、大きなメリットとなります。

メガバンク・ネットバンクとの詳細比較

手数料比較

法人口座を選ぶ際に重要な判断材料となるのが手数料です。以下の表で主要な手数料を比較してみましょう。

地方銀行は適度な距離感で便利に使いたい人におすすめです。手数料面ではネットバンクに劣りますが、対面でのサポートを重視する企業には最適です。

出典：GMOあおぞらネット銀行 企業応援ナビ

サービス内容の比較

各銀行タイプのサービス内容を詳しく比較してみましょう。

• 地方銀行：対面相談、地域ネットワーク活用、個別対応重視
• メガバンク：全国対応、高い信用度、豊富な金融商品
• ネットバンク：24時間対応、低手数料、オンライン完結

口座開設の難易度

口座開設の難易度は以下のような順序になっています。

1. ネットバンク：最も開設しやすい（オンライン完結、審査も比較的緩やか）
2. 地方銀行：中程度（地域企業への積極的な姿勢）
3. メガバンク：最も厳しい（厳格な審査基準）

地方銀行がおすすめの企業タイプ

地域密着型の事業を展開している企業

地元の顧客を主なターゲットとしている企業や、地域の特産品を扱う企業などは、地方銀行との相性が抜群です。地域ネットワークを活用した営業支援や取引先紹介などのメリットを最大限に活用できます。

将来的に融資を検討している企業

設備投資や事業拡大のための資金調達を計画している企業にとって、地方銀行は心強いパートナーとなります。長期的な関係構築を通じて、有利な条件での融資を期待できます。

経営相談やアドバイスを求める企業

特に中小企業の経営者にとって、経営全般に関するアドバイスは非常に貴重です。地方銀行では経営相談窓口を設けているところが多く、定期的なサポートを受けることができます。

地方銀行の法人口座開設の流れ

必要書類の準備

地方銀行で法人口座を開設する際に必要な書類は以下の通りです。

• 法人の登記事項証明書（履歴事項全部証明書）
• 法人の印鑑証明書
• 代表者の本人確認書類（運転免許証など）
• 事業内容がわかる資料（会社案内、パンフレットなど）
• 法人印（銀行印として使用）

開設までの期間

地方銀行での法人口座開設は、書類提出から1～2週間程度で完了するのが一般的です。メガバンクよりも早く、ネットバンクよりもやや時間がかかる傾向にあります。

まとめ：地方銀行の法人口座は中小企業の強い味方

法人口座を地方銀行で開設することは、特に中小企業にとって多くのメリットがあります。手数料面ではネットバンクに劣る部分もありますが、対面でのきめ細かなサポートや地域ネットワークの活用、将来的な融資相談のしやすさなど、数字では表せない価値があります。

事業の性質や将来的な計画を総合的に考慮して、最適な銀行を選択することが重要です。地域密着型の事業展開を考えている企業や、長期的な銀行との関係構築を重視する企業にとって、地方銀行は最良の選択肢の一つと言えるでしょう。

地方銀行には、地域の発展や競争力強化を通して、地元経済を活性化させる使命があります。そのため、中小企業への支援に積極的で、メガバンクでは得られない手厚いサポートを期待できます。

出典：GMOあおぞらネット銀行 法人口座ガイド

法人口座の開設は会社経営の第一歩です。自社の事業計画や経営方針に合わせて、最適な金融機関を選択し、長期的なパートナーシップを築いていきましょう。

松本瑛二

CMO

aboutha株式会社 CMO マーケティング統括を行いながら、自身の会社を2024年に立ち上げ。 "価値を正しく伝える"がモットー。 このサイトでは自身の会社立ち上げの際に法人口座の開設が大変だったことから、これから企業を立ち上げていこう、もしくは口座を新しく開設しようとお考えの方に向けてわかりやすく解説していきます。