三菱UFJ銀行に法人口座を開くメリットや審査の厳しさ、注意点

法人を設立した際に必要となる法人口座の開設は、どの銀行を選ぶかによって事業運営に大きく影響します。特に三菱UFJ銀行は日本のメガバンクの中でも多くの法人に選ばれており、信頼性の高い金融サービスを提供しています。本記事では、三菱UFJ銀行の法人口座開設について、メリット・デメリットから審査基準、必要書類まで詳しく解説します。
三菱UFJ銀行の法人口座とは
三菱UFJ銀行の法人口座は、株式会社や合同会社、NPO法人などの法人格を持つ組織が利用できる銀行口座です。個人口座とは異なり、事業用の資金管理や取引先との決済に特化した機能を提供しています。
法人口座は個人口座と比較して審査が厳しく、開設には時間がかかりますが、事業運営において欠かせない重要な金融インフラです。
三菱UFJ銀行の法人口座のメリット
三菱UFJ銀行の法人口座には、以下のような特徴とメリットがあります。
社会的信頼性の向上
メガバンクである三菱UFJ銀行の法人口座を持つことで、取引先や顧客からの信頼性が向上します。特に大手企業との取引や融資申請の際に有利に働くことが期待できます。
充実したインターネットバンキング
三菱UFJ銀行では「BizSTATION」というインターネットバンキングサービスを提供しており、以下の機能が利用できます。
- 残高照会・入出金明細照会
- 振込・振替
- 総合振込
- 給与・賞与振込
- 口座振替
- 外国送金
全国規模のネットワーク
三菱UFJ銀行は全国に店舗を展開しており、どの地域でも窓口サービスを受けることができます。また、提携ATMも多く、資金の出し入れに便利です。
豊富な金融サービス
法人向けの融資商品や資金調達サポート、経営課題解決のためのコンサルティングサービスなど、総合的な金融サービスを提供しています。
三菱UFJ銀行の法人口座のデメリット
一方で、三菱UFJ銀行の法人口座には以下のようなデメリットもあります。
維持コストの高さ
三菱UFJ銀行の法人口座では、以下の維持費用がかかります。
手数料項目 | 金額 | 条件 |
---|---|---|
インターネットバンキング利用料 | 月額1,760円(税込) | 4か月目以降(初回3か月無料) |
未利用口座管理手数料 | 年間1,320円(税込) | 2年以上未利用の場合 |
紙の通帳利用手数料 | 年間550円(税込) | 紙の通帳を利用する場合 |
審査の厳しさ
メガバンクの法人口座は審査が厳しく、特に設立間もない法人や資本金が少ない法人は審査に通りにくい傾向があります。
三菱UFJ銀行の法人口座審査について
審査の厳しさの実態
三菱UFJ銀行の法人口座開設は、メガバンクの中でも審査が厳しいとされています。これは、マネーロンダリングや不正利用防止のための規制強化が背景にあります。
メガバンクの法人口座開設は、個人口座と比較して審査に時間がかかることが多く、開設まで時間がかかるケースも少なくありません。
出典:三菱UFJ銀行公式サイト
審査に落ちる主な理由
三菱UFJ銀行の法人口座審査で落ちる主な理由は以下の通りです。
- 事業内容が不明瞭または説明不足
- 資本金が少ない(目安:100万円以下)
- 設立から間もない(実績不足)
- 必要書類の不備
- バーチャルオフィスの利用
- 代表者の信用情報に問題
- 許認可が必要な業種で未取得
審査通過のポイント
審査通過の可能性を高めるためには、以下の点に注意が必要です。
- 事業計画書の準備
- 会社案内やパンフレットの作成
- 取引先との契約書や見積書の用意
- 固定電話番号の設置
- 実店舗の確保(バーチャルオフィス以外)
- 資本金の適切な設定
必要書類と開設手順
基本的な必要書類
三菱UFJ銀行の法人口座開設には、以下の書類が必要です。
- 履歴事項全部証明書(発行から6か月以内)
- 法人の印鑑証明書(発行から6か月以内)
- 取引担当者の本人確認書類(運転免許証・パスポートなど)
追加で必要になる可能性のある書類
以下の場合は、追加書類が必要になります。
ケース | 必要書類 |
---|---|
許認可が必要な業種 | 有効期限内の許認可証明書 |
代表者以外が手続き | 委任状と代表者の本人確認書類 |
外国籍の代表者・担当者 | 在留カード |
実質的支配者がいる場合 | 株主名簿など |
開設手順
三菱UFJ銀行の法人口座開設は、WEB申込みと店舗申込みの2つの方法があります。
- WEBサイトから申込み登録
- 必要書類のアップロード
- 一次審査(書類審査)
- 二次審査(WEB面談)
- 申込書類の郵送・返送
- 口座開設完了
開設までの期間は約1か月程度かかります。混雑状況によってはさらに時間がかかる場合があるため、余裕を持って申込みを行いましょう。
手数料体系について
基本的な手数料
三菱UFJ銀行の法人口座を利用する際の主な手数料は以下の通りです。
- 口座開設手数料:無料
- 口座維持手数料:基本的には無料(条件により有料)
- インターネットバンキング利用料:月額1,760円(税込)
- キャッシュカード発行手数料:無料
振込手数料
振込手数料については、利用方法によって異なります。
- 三菱UFJ銀行宛:インターネットバンキング利用で無料
- 他行宛:3万円未満220円、3万円以上330円(インターネットバンキング利用時)
法人口座開設時の注意点
審査対策
審査を通過するためには、以下の点に注意が必要です。
- 事業内容を明確に説明できる資料の準備
- 実在する事業所の確保
- 適切な資本金の設定
- 必要書類の完備
- 代表者の信用情報の確認
開設後の注意点
口座開設後も以下の点に注意が必要です。
- 定期的な取引実績の維持
- 住所変更などの届出手続き
- コンプライアンスの遵守
- 資金使途の透明性確保
まとめ
三菱UFJ銀行の法人口座は、社会的信頼性の高さと充実したサービスが魅力的な一方で、審査の厳しさと維持コストの高さがデメリットとなります。
開設を検討する際は、事業内容を明確に説明できる資料の準備と、適切な資本金の設定が重要です。また、開設までに約1か月程度の期間が必要なため、余裕を持った申込みを心がけましょう。
法人口座の選択は事業運営に大きく影響するため、自社の事業規模や取引内容に応じて、メガバンクの法人口座が最適かどうかを慎重に検討することが大切です。