複数枚のキャッシュカード発行可能な法人口座のおすすめ3選

法人口座でキャッシュカードを複数枚発行できる銀行をお探しの法人経営者の皆さまに向けて、おすすめの銀行3選をご紹介します。複数枚のキャッシュカードがあることで、代表者だけでなく従業員も銀行取引を行えるようになり、業務効率の向上につながります。各銀行の特徴や発行枚数、手数料について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
法人口座で複数枚のキャッシュカードが必要な理由
法人経営では、様々な場面で銀行取引が必要になります。しかし、代表者だけがキャッシュカードを持っている状況では、次のような問題が発生することがあります。
- 代表者が不在時に緊急の入出金ができない
- 従業員が経費精算のために現金を必要とする場合に対応が遅れる
- 複数の事業所や店舗を運営している場合の資金管理が困難
- 会計処理の効率化が図れない
複数枚のキャッシュカード発行により、これらの問題を解決し、より効率的な企業運営が可能になります。ただし、セキュリティ面での管理も重要になるため、適切な運用ルールを設けることが大切です。
複数枚キャッシュカード発行のメリット・デメリット
メリット
- 業務効率の向上:代表者以外の従業員も必要に応じて入出金が可能
- 緊急時の対応力:代表者不在時でも銀行取引が継続できる
- 資金管理の分散:複数の担当者で資金管理を行える
- 時間コストの削減:銀行窓口での待ち時間を削減できる
- 会計処理の効率化:担当者別の取引記録で経理処理が簡素化
デメリット
- セキュリティリスク:カード紛失や不正使用のリスクが増加
- 管理コストの増加:複数枚のカード管理が必要
- 発行手数料:追加カード発行に手数料がかかる場合がある
- 利用限度額の管理:複数枚での利用額合計に注意が必要
おすすめ法人口座3選の比較表
銀行名 | 発行可能枚数 | 発行手数料 | 年会費 | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|
三井住友銀行 | 本人カード1枚+代理人カード1枚 | 初回無料 | 無料 | メガバンクの信頼性 |
みずほ銀行 | 本人カード1枚+代理人カード1枚 | 2025年7月1日より初回無料 | 無料 | 法人手続き受付店舗が充実 |
GMOあおぞらネット銀行 | 追加口座ごとに発行可能 | 1,100円(税込) | 無料 | ネット銀行の利便性 |
おすすめ銀行詳細解説
1. 三井住友銀行
基本情報
三井住友銀行は、日本を代表するメガバンクの一つで、法人口座においても本人カード1枚と代理人カード1枚の計2枚のキャッシュカード発行が可能です。
発行条件・手数料
- 発行可能枚数:本人カード1枚+代理人カード1枚
- 初回発行手数料:無料
- 再発行手数料:有料(詳細は窓口にて確認)
- 年会費:無料
利用限度額
ICカードの場合、1日あたりの利用限度額は以下の通りです:
- お引き出し:基本限度額1,000万円(変更可能範囲:500万円以内)
- お振込:基本限度額1,000万円(変更可能範囲:500万円以内)
同一口座で複数枚キャッシュカードを発行している場合、すべてのキャッシュカードのご利用額を含んで限度額が適用されます。
メリット
- メガバンクとしての信頼性が高い
- 全国に支店・ATMネットワークが充実
- 初回カード発行手数料が無料
- コンビニATMでも利用可能
デメリット
- 発行可能枚数が最大2枚まで
- 口座開設の審査が厳しい傾向
- 維持費用が比較的高い
- コンビニATM利用時の手数料が発生
2. みずほ銀行
基本情報
みずほ銀行も三井住友銀行同様、メガバンクとして高い信頼性を誇ります。本人カード1枚と代理人カード1枚の計2枚のキャッシュカード発行が可能で、2025年7月1日からは初回発行手数料が無料化されます。
発行条件・手数料
- 発行可能枚数:本人カード1枚+代理人カード1枚
- 初回発行手数料:2025年7月1日より無料
- 追加発行手数料:1,100円(税込)
- 年会費:無料
代理人カードの発行要件
代理人カードを発行する場合、以下の条件があります:
- 代理人は代表者から指定を受けた方1名に限る
- 代理人カードのみの発行は不可
- 代理人カードの複数枚発行は不可
- 本人カードと代理人カードの利用限度額は別で設定可能
みずほ銀行は、2025年7月1日より、法人キャッシュカード初回発行時のカード発行に係る手数料を無料といたします。
出典:みずほ銀行公式サイト
メリット
- 2025年7月より初回発行手数料無料
- 法人手続き受付店舗が充実
- 来店予約サービスでスムーズな対応
- 本人カードと代理人カードの限度額別設定可能
デメリット
- 発行可能枚数が最大2枚まで
- 代理人は1名のみに限定
- 手続きに来店が必要
- 口座開設の審査が厳格
3. GMOあおぞらネット銀行
基本情報
GMOあおぞらネット銀行は、追加口座を開設することで、それぞれの口座にキャッシュカードを発行できる点が特徴です。実質的に複数枚のキャッシュカードを使い分けることが可能です。
発行条件・手数料
- 発行可能枚数:追加口座ごとに発行可能
- カード発行手数料:1,100円(税込)
- 振込料金とくとく会員:初回発行無料
- 年会費:無料
追加口座の特徴
- Webサイトから簡単に追加口座のカード発行申込が可能
- 代表口座からカード発行手数料が引き落とし
- 各口座で個別の資金管理が可能
- 用途別に口座を使い分けられる
ネット銀行ならではの24時間365日のオンライン取引が可能で、振込手数料も他行に比べて安価に設定されています。また、口座開設もオンラインで完結するため、スピーディーな開設が可能です。
メリット
- 追加口座により実質的に複数枚発行可能
- 24時間365日オンライン取引可能
- 振込手数料が安価
- 口座開設がオンラインで完結
- 用途別の口座管理が可能
デメリット
- カード発行手数料が発生
- 実店舗が少ない
- 対面での相談が制限される
- 複数口座管理の手間
状況別おすすめ銀行の選び方
信頼性と実績を重視する場合
企業の信頼性や長期的な安定性を重視する場合は、三井住友銀行またはみずほ銀行がおすすめです。メガバンクとしての実績と全国的なネットワークにより、取引先からの信頼も得やすくなります。
コストパフォーマンスを重視する場合
維持費用を抑えながら効率的な運用を行いたい場合は、GMOあおぞらネット銀行が適しています。振込手数料の安さと24時間取引可能な利便性は、中小企業にとって大きなメリットとなります。
複数枚のカードが必要な場合
3枚以上のキャッシュカードが必要な場合は、GMOあおぞらネット銀行の追加口座機能を活用するか、複数の銀行で口座を開設することを検討しましょう。
複数枚キャッシュカードの管理方法
セキュリティ管理
- 利用者の限定:カード使用者を必要最小限に絞る
- 利用限度額の設定:各カードの利用限度額を適切に設定
- 定期的な確認:取引履歴を定期的にチェック
- 紛失時の対応:紛失時の連絡先と手続きを事前に確認
運用ルールの策定
- 各カードの使用目的を明確化
- 使用承認プロセスの確立
- 取引記録の保管方法を決定
- 月次での使用状況報告の実施
よくある質問
Q1. 複数枚のキャッシュカードを持つ際の注意点は?
最も重要な注意点はセキュリティ管理です。複数枚のカードを持つことで紛失や不正使用のリスクが高まるため、適切な管理体制を構築することが必要です。また、各カードの利用限度額が口座全体で合算される場合があるため、事前に銀行に確認しましょう。
Q2. 代理人カードの発行に必要な書類は?
一般的に以下の書類が必要になります:
- お届け印
- 代理人の本人確認書類
- 代理人が法人に在籍していることを証明する書類(社員証や名刺など)
- カード発行手数料(銀行により異なる)
Q3. キャッシュカードの利用限度額は変更できる?
はい、多くの銀行で利用限度額の変更が可能です。ただし、窓口での手続きが必要な場合が多く、変更には一定の時間がかかることがあります。事前に銀行に確認することをおすすめします。
まとめ
法人口座で複数枚のキャッシュカードを発行できる銀行として、今回は三井住友銀行、みずほ銀行、GMOあおぞらネット銀行の3行をご紹介しました。
- 信頼性重視:三井住友銀行・みずほ銀行(メガバンク)
- コスト重視:GMOあおぞらネット銀行(ネット銀行)
- 利便性重視:GMOあおぞらネット銀行(24時間取引可能)
どの銀行を選ぶかは、企業の規模、業務内容、コスト意識によって決まります。複数枚のキャッシュカードを効果的に活用することで、法人の資金管理がより効率的になり、業務のスピードアップにつながるでしょう。
ただし、複数枚のキャッシュカードを持つ際は、セキュリティ管理を怠らず、適切な運用ルールを策定することが重要です。事前に各銀行の担当者と相談し、自社に最適な運用方法を検討することをおすすめします。
この記事を参考に、まずは各銀行の公式サイトで最新の情報を確認し、必要に応じて窓口で詳細な相談を行ってください。適切な銀行選択により、より効率的な法人運営を実現しましょう。
※本記事の情報は2024年時点のものです。最新の情報は各銀行の公式サイトでご確認ください。