三井住友銀行の法人口座を全種類解説とそれぞれのおすすめポイント

法人口座を開設する際、三井住友銀行は多くの企業が候補に挙げる銀行の一つです。三井住友銀行では、企業の規模やニーズに応じて複数の法人口座サービスを提供しており、それぞれに特徴やメリットがあります。この記事では、三井住友銀行の法人口座の全種類について、わかりやすく解説いたします。
三井住友銀行の法人口座の種類一覧
三井住友銀行では、法人向けに以下の種類の口座サービスを提供しています。
- Trunk(トランク) – 2025年5月に開始された新しい法人ネット口座
- Web21 – 従来からある法人向けインターネットバンキング
- SMBCダイレクト – 法人向けネットバンキングサービス
- 従来の法人口座 – 窓口やATMでの取引が中心の口座
Trunk(トランク)- 最新の法人ネット口座
Trunkの基本情報
Trunk(トランク)は、2025年5月26日に三井住友銀行が新しく開始した法人向けのデジタル総合金融サービスです。従来のメガバンクの枠を超えた新しいサービスとして、主に従業員数100名以下程度の中小企業をターゲットとしています。
Trunkの特徴とメリット
項目 | 内容 |
---|---|
口座開設スピード | 最短翌営業日 |
振込手数料(他行宛) | 145円(業界最安値水準) |
振込手数料(三井住友銀行宛) | 無料 |
月額利用料 | 無料 |
申込方法 | オンライン完結 |
Trunkの最大のメリット
- スピーディーな口座開設:郵送不要、来店不要で最短翌営業日に開設可能
- 業界最安値水準の手数料:他行宛振込手数料が145円と非常に安価
- 無料の基本サービス:月額利用料が無料で基本的な銀行サービスを利用可能
- 充実した口座振替対応:社会保険料、税金、日本政策金融公庫等の自動支払いに対応
Trunkは以下のような企業におすすめです:
- 従業員数100名以下の中小企業
- 設立直後で迅速な口座開設が必要な企業
- 振込手数料を抑えたい企業
- オンラインでの手続きを希望する企業
Trunkの口座開設に必要な書類
Trunkの口座開設では、事業内容を確認できる書類1点だけで申込が可能です。これは従来の法人口座開設に比べて大幅に簡素化されています。
- 締結・調印済みの各種契約書等
- 他社発行の請求書、発注書、納品書等
- 自社発行の請求書、納品書等+その入出金が確認できる口座明細等
Web21 – 従来からある法人向けインターネットバンキング
Web21の基本概要
Web21は、三井住友銀行の法人口座を開設することで利用できるインターネットバンキングサービスです。企業の規模や取引量に応じて3つのタイプが用意されています。
Web21の3つのタイプ
タイプ | 契約料 | 月額料金 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
ライトタイプ | 無料 | 無料 | 基本的な機能のみ、振込限度額1日300万円 |
デビュータイプ | 無料 | 2,200円 | 中程度の機能、データ伝送30件まで |
エキスパートタイプ | 55,000円 | 22,000円 | 全機能利用可能、データ伝送20,000件まで |
Web21ライトタイプの特徴
Web21ライトタイプは、初期費用・月額料金が無料で、お試しで使ってみたい方におすすめのタイプです。
ライトタイプの主な機能
- 残高照会
- 入出金明細照会(5ヵ月前以降)
- 当日/予約振込・振替(1日300万円まで)
- Pay-easy税金・各種料金払込(1日300万円まで)
- 振込先情報保管(100件まで)
Web21デビュータイプの特徴
Web21デビュータイプは、月額2,200円で、より多くの機能を利用できるタイプです。
デビュータイプの追加機能
- 入出金明細照会(12ヵ月前以降)
- 振込金額制限なし
- 総合振込機能
- データ伝送サービス(30件まで)
- 振込先情報保管(200件まで)
- 照会結果ダウンロード
Web21エキスパートタイプの特徴
Web21エキスパートタイプは、大規模な企業や取引量の多い企業向けの最上位プランです。
エキスパートタイプの特別機能
- 給与/賞与振込
- 個人地方税納付
- データ伝送サービス(20,000件まで)
- 口座振替機能
- 振込先情報保管(3,000件まで)
- ライトタイプ:小規模企業、個人事業主、取引量の少ない企業
- デビュータイプ:中規模企業、月に数十件の振込がある企業
- エキスパートタイプ:大規模企業、従業員への給与振込が必要な企業
SMBCダイレクト – 法人向けネットバンキング
SMBCダイレクトの概要
SMBCダイレクトは、三井住友銀行が提供する法人向けのインターネットバンキングサービスです。24時間365日の資金移動や口座管理が可能で、法人の資金管理を効率化します。
SMBCダイレクトの主な機能
- 残高照会・入出金明細照会
- 振込・振替
- 定期預金の作成・解約
- 各種料金の支払い
- 外為取引(外国為替)
- 資金調達関連サービス
三井住友銀行法人口座の手数料比較
振込手数料の比較
振込先 | Trunk(Web21 BUSINESS) | Web21ライト | Web21デビュー・エキスパート |
---|---|---|---|
三井住友銀行宛 | 無料 | 無料 | 220円〜440円 |
他行宛 | 145円 | 165円(3万円未満) 330円(3万円以上) |
495円(3万円未満) 660円(3万円以上) |
振込手数料は業界最安値水準の145円。お取引先さまが三井住友銀行をお使いなら、振込手数料が無料に。230万の法人口座と繋がることで、さらにお得にご利用いただけます。
出典:三井住友銀行公式サイト(2025年5月時点)
ATM手数料について
三井住友銀行の法人キャッシュカードを使用した場合のATM手数料は以下の通りです:
取引内容 | 平日 8:45~18:00 | 時間外・土日祝 |
---|---|---|
お引き出し | 0円 | 110円 |
お預け入れ | 0円 | – |
お振込 | 0円 | 110円 |
各法人口座サービスの選び方
企業規模別おすすめサービス
小規模企業・個人事業主(従業員数1~10名)
小規模企業や個人事業主の方には、TrunkまたはWeb21ライトタイプがおすすめです。
- Trunk:新しいサービスで手数料が安く、口座開設も迅速
- Web21ライトタイプ:従来からあるサービスで安定性重視
中規模企業(従業員数11~100名)
中規模企業の方には、Web21デビュータイプまたはTrunkがおすすめです。
- Trunk:従業員数100名以下の企業に最適化されたサービス
- Web21デビュータイプ:総合振込機能など中規模企業向け機能が充実
大規模企業(従業員数101名以上)
大規模企業の方には、Web21エキスパートタイプまたはSMBCダイレクトがおすすめです。
- Web21エキスパートタイプ:給与振込や大量データ処理に対応
- SMBCダイレクト:外為取引などの高度な機能も利用可能
業種別おすすめサービス
業種 | おすすめサービス | 理由 |
---|---|---|
IT・Web系 | Trunk | オンライン完結で迅速な口座開設が可能 |
小売業 | Web21デビュータイプ | 総合振込機能で仕入先への支払いが効率的 |
製造業 | Web21エキスパートタイプ | 従業員への給与振込や大量の取引処理に対応 |
輸出入業 | SMBCダイレクト | 外為取引機能が充実 |
法人口座開設時の注意点
審査について
三井住友銀行の法人口座開設には審査があります。以下の点に注意が必要です:
- 事業の実体が確認できる書類の準備
- 代表者の本人確認書類
- 法人の登記事項証明書(登記簿謄本)
- 事業計画書(場合によっては必要)
口座開設後の維持について
口座開設後は以下の点に注意して利用しましょう:
- 定期的な取引:長期間取引がないと口座維持手数料が発生する場合があります
- 情報の更新:代表者変更や住所変更は速やかに届出が必要です
- セキュリティ管理:ネットバンキングのパスワード管理は厳重に行いましょう
まとめ
三井住友銀行の法人口座には、企業の規模や業種、取引内容に応じて最適なサービスが用意されています。三井住友銀行の強みを活かし、以下のポイントを参考にサービスを選択することが重要です:
- 企業規模:従業員数や取引量に応じたサービスを選択
- 手数料:振込頻度や金額に応じて最適なプランを選択
- 機能性:必要な機能(給与振込、総合振込等)を確認
- 利便性:オンライン完結型か従来型かを選択
特に2025年5月に開始されたTrunkは、中小企業にとって非常に魅力的なサービスです。業界最安値水準の手数料と迅速な口座開設が可能で、デジタル化を進めたい企業には最適な選択肢となっています。
一方で、従来からあるWeb21やSMBCダイレクトも、企業の成長段階や業種に応じて適切な選択肢となります。まずは企業の現在の状況と将来の計画を整理し、最適なサービスを選択することが成功への第一歩です。
三井住友銀行の法人口座は、日本を代表するメガバンクとしての信頼性と、時代に合わせた新しいサービスの両方を提供しています。企業の成長とともに、必要に応じてサービスのアップグレードも可能ですので、まずは基本的なサービスから始めて、段階的に機能を拡張していくのも良いでしょう。